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9月の個展

9月7日から個展なのだが、実はこの展示、4年ほど前に決まったものだった。
4年前に決まっていたのだから、その間コツコツとつくっていれば間近になってギュウギュウのスケジュールで制作しなくても済んだのだが、頭の中のいろんなものが煮詰まるまで取りかからずにいた。
では今回きちんと煮詰まったかといえば怪しいけれど、しかし、いつも描いている水彩とこれまでずっと取り組んできた版とを融合したところで、今回の展示あたりでカタチにしてみたいと思っていたので、この先の展望のようなものは少しは見えてきたかな、という気はしている。

自然の移り変わりのうちに感じる目に見えない時の流れ。
月の満ち欠け、潮の満ち干、そして植物は まさに自然の時計である。
時のうつろい、生きものや自然の成りゆくさまを遠くはなれて眺めてみれば、
そこにはいろいろな色が絡み合い不思議なリズムをもって流れている。
自らの中に刻み込まれた風景は、時を経て 何か芯のようなものになって残る。
遠い記憶、移ろう色彩を、版という媒体を使って、
その感触や偶然性を楽しみながら和紙の上にスケッチしてみた。

テーマはいつも通り、上記のような感じ。
モチーフは観葉植物の葉っぱの形や色を展開していった。
子供のころにもよく描いていたのは近くにある樹の生い茂った風景だ。取り留めもなく絡まった蔦、モクモクと風に踊るお化けのような木、樹木の枝にはリズムがあり、ぽっかりと空いた林間の空き地には大きく空が広がっている。時々聞こえてくるフクロウの声も。そこに佇んでいると、自分もその中に溶け込んでいくような感覚を覚えた。そんな場所が大好きで、いろんな想像も広げられた。

子供のころの、いまだに大事にしているそんな記憶も重ね合わせて。 版(エッチング)・水彩・そして自分で漉いた和紙のコラージュや、箔や黒鉛、糸なども使ったミクストメディアのドローイング。

 2010.9.7から25まで ギャルリーヴェルジェ(相模原市)にて。⇒詳しくはこちら      

 

 

 

溶けた脳みそで考えること 場外乱闘編

共通認識のあるものには名称がある。
例えば「りんご」といえば普通赤くて丸い甘酸っぱい果物を想像することができる。

赤くて丸くて(ちょっぴり五角形をなしたもの)、を見ると「りんご」という名称が浮かび、皆安心して受け入れるだろう。

しかし、その林檎を輪切りにして、地と図の色を逆にしたとする。
一瞬何を描いたのかわからなくなったとき、「りんご」という名称も失ってしまう。
りんごを描いたにもかかわらず、名称を失ったために我々の共通認識を離れ、その社会のものとはなりえない処へ行ってしまう。
その社会に対して挑戦的なものとなって、要するに「理解しがたいもの」となってしまうのだ。

そう考えたとき、「わかる」というのはどの程度の必然性があるのだろう?「わかったつもり」、だけなのかもしれないのに。

共通のコトバの外にあるものは、とても曖昧で、「確か」なことではないけれど、 不確かな中にもそこには実はリアルなものが潜んでいる。
だって、イラストのように形象をかたどった「りんご」よりも、輪切りにしたほうがその中に隠れているものが顕わになるわけだし、輪切りにすることで見えなくなってしまった皮の赤い色は背景に表現されているでしょ?

2010.7.26

溶けた脳みそで考えること

 

この暑いさなか、警察署へ出頭。
免許の更新。ユウリョウの更新ですかと受付で訊かれ、無料の更新てのもあるのかと思った5年前。
一瞬考え間をおいて「幾ら幾らのです」と答えたから恥かかなくて済んだけれど、もちろん有料じゃなくて優良のこと。
今回はそんな勘違いもなく手続きができた。

それにしても、

今度の免許は個人情報保護とやらで、本籍地を載せないらしいのだけど、世の中そんなに物騒なのか。。。

それなのに 展覧会のときは、そこに必死になって作った絵があるのに、
どこの大学を卒業しただとか、どんな賞をとっただとか、どこで給料もらっているかとか、載せなくちゃならないの?
そういうことをウリにできるように今まで積み重ねてきていないから、何だか この暑さで吠えたくもなる。

2010.7.24

 

ユリとバラ

lily

昨日のお教室で、こどもクラスの生徒のお母様がお庭に咲いたお花を持ってきてくださいました。なんて奇麗な色!うわっ、と思ったその色を感じたように絵にできればいいのだけど、なかなか思うようにはいかないものです。

小学校で講師をしていたのはもう随分前、子供に絵を教えるのは本当に久々です。

教える・・・。

いつも「絵を教える」、という言葉は使わないようにしているし、使いたくないと思っています。言葉が見当たらなくて、教えると言ってしまうこともあるけれど。

感じ方はそれぞれが感覚を開くこと。そして、感じたことをどうやって描くか、その描き方はそれぞれが工夫すること。そうしないと絵に説得力は出てきません。

私はどういう立ち位置でいれば、それぞれのいいものを引き出していけるのか。いつもそのことを考えて観ていたいと思っています。

 

2010.7.14

herbのある食卓

herb  ハーブビネガーやハーブオイルを作ったらモチーフにして描いてみたくなりました。実は先月作ったのだけど、やっと描けました。蓋はコルクの方が絵になるけれど・・・。

ついでに、ひとつハーブビネガーのレシピ(中央の瓶)。
白ワインビネガー500cc・エストラゴン6本・ニンニク3かけ・ディルシード小さじ1・白粒コショウこさじ1
魚やサラダに合います。ドレッシングを作るにもただの酢よりも香りよくて好きです。

artstudionaoのホームぺージではnao便りを気まぐれ更新中です。最新のnao便りは「ワンポイントレッスン:かげの色」です。

 
2010.7.11

 

今日のたまプラーザの教室で皆さんと一緒に水彩画を久々に描きました。やはり1カ月ぐらい描いていないとどうも鈍るようです。

やっと、格闘していた版画を仕上げることができ、期限に間に合いほっとしたところ。そんなときの飲みのお誘いで、解放感もあって、注がれるままに飲んでしまい今朝は二日酔いでした。自業自得。帰リ道半分はあまりよく覚えていません。

ほっとしたのも束の間、今度は個展に向けて頑張らなくちゃ。。。

今月は水彩もちゃんと描きますよ!

 

2010.7.5

夏野菜

ちょっと久々の更新になってしまいました。というか、今月描いた水彩は、たまプラーザの教室で皆さんと一緒に描いたこの1点だけでした。描きたいものはいっぱい、それらを横目で見つつ今月は版画三昧でした。9月の個展の作品も作らなくてはならないのだけど、先月、版画雑誌の広告欄に私の絵を載せてくださるという話があって 是非新作をということで頑張っておりました。ともかく時間をつくらねば・・・。梅雨に入る前に腐蝕を済ませたかったので毎朝4時半起き こんなこと、今までやったことありません。それにしても水彩と違って、版画って手間暇かかること!まだ完成していませんが、あともうちょっと~。

その合間を縫って、art studio naoのホームページもできました。このページのサイドに載せておいたのでお気づきになった方もいらしたかもしれませんが、そちらのHPもぼちぼちとつくっていこうと思っていますので覗いてみてください。

2010.6.27

只今展示中

sensuオフィスイイダ(銀座1丁目奥野ビル)で、ただいま扇子展を開催中です。

出来上がった扇子はまだ実際に見ていないのですがIIDAさんのサイトで画像を発見し、ちょっと拝借いたしました。

こんな感じです、私の作った扇子は。
実際を見ないとわからないと思いますが、銀色のキラキラしたものをインクの上にふりかけています。 

26作家の作品はこちら→OFFICE IIDA でご覧いただけます。
この展示、なかなか好評のようで、先日はテレビでも取材があり放送されたそうです。一枚の紙から扇子に仕立てあがると、また違った雰囲気を醸し出すようです。こんなところに目を付けたIIDAさん、さすがです。

6月12日までですが、どうぞご高覧下さい。最終日、私も会場へ行く予定です。

紫陽花

6月と言えば紫陽花ですが お花屋さんでは5月頃がピークのようです。今年も紫陽花いろいろ描きました。庭の紫陽花はこれからなのでまだまだ描くつもりです。

女子美アートセミナーも募集が始まったようです。今年も8月に水彩画を予定しています。お昼は学食で一服し1日5時間みっちり描きましょう!

2010.6.1