時のスケッチ

7月の末に、画廊から展示の話をいただいた。2ヶ月間という短い制作期間だったが、二つ返事で承諾。小品で連作を作りたいとイメージが既にあったし、小さいスペースというのも丁度良かった。話をいただいてから早速、エスキース作り。イメージを具体的にしていくのが実はいちばん時間がかかるが、もっとも楽しい時間でもある。8月の半ばには版を仕上げ、あとは刷り。いつもなら、展示の1ヶ月前には作品が出来上がっているのだけれど、さすがに今回、額縁屋さんへ持っていったのは搬入の1週間前だった。ぎりぎりになると普段なら焦ってしまうところなんだけれど、しかし今回は気持ちよく制作出来た。7点ほどの作品が仕上がったが、その中から5点を展示することにした。展示の作品も決まって画廊に寄ったところ、置かれていた展示台が気に入り、そこにも作品を置きたくなって、オマケで小さなパネルの作品を3つ、あらたに制作。

「時のスケッチ」、 自らの中に刻み込まれた風景が、時を経て、何か芯のようなものになって残る。遠い時空、時の流れ、移ろう色彩を、版を重ね、コラージュして紙を重ねながら、遠い記憶あるいはその先の未だ見ぬ時空を想い描き、「スケッチ」してみた。

2007年10月1日~13日まで

ギャラリーなつかcrossにて 

われもこう

waremoko1.jpg  このところ何だか多忙でしたが、展示の準備もひとまず終えて、あとは搬入展示を残すのみ。昨日はほっと一息、吾亦紅がおもしろくて、何枚か水彩画を描きました。藤袴、桔梗、撫子・・・秋の花。今日は中秋の名月。

これは昨日の夜寝る前に途中まで描いて、続きは明日・・・・。そう思って寝床へ行くと、ひょろひょろっと大きなゴキブリ発見。見失ってしまったゴキブリを探すのに部屋中を大捜索。就寝中の親も叩き起こし、ベッドを動かし、本棚も動かし、汗だくになってしまいました。別に危険な虫ではないけれど、この辺にいるとわかっていてゴキブリと一緒に就寝するのはなぁ。そんな訳で殺生してしまいましたがゴキブリさん、ゴメンナサイ。

2007.9.25

秋の色

kuri.jpg 

秋らしい気配、日の暮れるのも大分早くなり、今日の三日月はとても綺麗でした。教室を終えて帰り道、日が沈んだ深く青い空に凛と輝く三日月を眺めながら、いろんなことを考えました。様々な分野で生きてきた人生経験の豊かな先輩がたの考えを聞くこと、そういう機会に恵まれるのは有難い事で、勉強になります。

絵を描くこと自体生産的なことではないけれどそれを生業とするからには、経験を通して得たものを作品に還元できたらな、いろんなカタチで享受しあえたらな、・・・と。

秋の空気のせいかな?

2007.9.16

10月の展示

10月からの展示は久々の版画。半年ほど前(もうそんなに経ってしまったのか・・・)の顕微鏡院での展示はペーパーワークの仕事だったから、版画はちょうど2年ぶり。しかし、 ペーパーワークといっても版を使ってはいるし、分けて考えるのも窮屈だ。何もかも取っ払って、自由な色、素材、カタチ、全て融合させてかき混ぜて、上澄み液の澄んだところで、作品を作れるようになりたいものだ。

今回の作品は「時のスケッチ」というタイトルの小品6点シリーズのうち5点を展示の予定(まだ、仕上がっていないけれど)。遠くのほうから微かな澄んだ音が聞こえるようなモノを作りたいと思った。音叉の音、時報の音、赤ん坊が肺呼吸になった瞬間のはじめの第一声、みんな「ラ」の音だと昔聞いたことがあったような気がするけれど、そんな音に色があったらどんなだろう?

2007.9.9

水彩画講座

pakira.jpg夏の女子美アートセミナー「水彩画入門」、おかげさまで今年も無事に終了しました。以前受講された方から、もっと長く水彩画を続けてみたいとの声があり、今年はもうひと講座、9月~12月全7回の水彩画講座が始まります。通常の授業がはじまってしまう為、教室の確保などが大変でしたが、半年がかりでやっと開講にこぎつけました。いよいよ明日からです。この他にも、「もっとはやく継続講座を!」と、望む有志が「水彩画日曜会」を結成、こちらはそろそろ1年になりますが、馬車馬のように描くぞ!をモットーに熱心に励んでおられます。

毎回講座のはじめは、道具などの説明の後いつも葉っぱを描きます。「葉=緑」とやってしまいがちですが、透明水彩の重色の効果を利用して、葉っぱをスケッチしていきます。みどり色だけでは出せない「葉の色」が見えてきます。リピーター用に応用編も用意しておきました~!

2007.9.7

タイ旅行

tai2.jpg

この休暇は初めてタイへ行ってきました。 子供の頃住んでいたという友人と一緒に行き、バンコクを中心に見てまわりました。タイというと緑が溢れ、のんびりとした町並みを想像していましたが、バンコクはカラフルな車が大渋滞、何ともいえないさまざまな匂い、表記は殆んどタイ文字、という大都市でした。不思議なのはあんな大渋滞なのにもかかわらず、せわしなさが無いところ。サイレンを鳴らす救急車さえ、大渋滞に巻き込まれていました。タイの人たちはとても人なつこい笑顔で、両手を合わせて挨拶をしてくれます。それだけでも、何だか穏やかな気分になります。このスケッチは、王宮の一部です。タイの人達には「敬う心」が浸透しているようです。

タイの食事に馴染めず2日目ダウン、友人は飲みなれないお酒で3日目ダウン。かわりばんこに壊れてしまいましたが、それも旅行の面白さ。タイ式マッサージでリフレッシュ。

そしてバンコクから1時間ほど車で走ったところにある、フローティングマーケット。絵に描いたのは、マーケットに向かうちょっと手前にある、住民の利用する船着場のような場所です。平日は殆んど観光客向けのようでしたが、土色の川をゆったり流れる手漕ぎボート、色とりどりのくだもの・・・初めて見る景色はやはり印象的でした。

tai.jpg

 

2007. 9.1