7月の末に、画廊から展示の話をいただいた。2ヶ月間という短い制作期間だったが、二つ返事で承諾。小品で連作を作りたいとイメージが既にあったし、小さいスペースというのも丁度良かった。話をいただいてから早速、エスキース作り。イメージを具体的にしていくのが実はいちばん時間がかかるが、もっとも楽しい時間でもある。8月の半ばには版を仕上げ、あとは刷り。いつもなら、展示の1ヶ月前には作品が出来上がっているのだけれど、さすがに今回、額縁屋さんへ持っていったのは搬入の1週間前だった。ぎりぎりになると普段なら焦ってしまうところなんだけれど、しかし今回は気持ちよく制作出来た。7点ほどの作品が仕上がったが、その中から5点を展示することにした。展示の作品も決まって画廊に寄ったところ、置かれていた展示台が気に入り、そこにも作品を置きたくなって、オマケで小さなパネルの作品を3つ、あらたに制作。
「時のスケッチ」、 自らの中に刻み込まれた風景が、時を経て、何か芯のようなものになって残る。遠い時空、時の流れ、移ろう色彩を、版を重ね、コラージュして紙を重ねながら、遠い記憶あるいはその先の未だ見ぬ時空を想い描き、「スケッチ」してみた。
2007年10月1日~13日まで
ギャラリーなつかcrossにて