準備

新しい教室開設にあたり、いつでも描けるように部屋にはcolor.jpg画材なども置いておこうと少しずつ準備。新しいパレットに好きな色の絵具を並べ、ご満悦。これがとても楽しい作業なのだ。お気に入りの絵具は、その色によってメーカーもバラバラ。セヌリエのキナクリドンレッドオレンジ、マイメリのヴェルツィーノバイオレット、フラゴナールのヴェロネーゼグリーン、・・・といった具合。こうなると、絵具は描く道具というよりは色そのものを楽しむ為の玩具だ。色気はないが色は好き。

私はよく音楽を聴きながら作業する。音は色彩を孕んでいるが、「音の色」が絡み合って、音楽のリズムとともにあるかたちを成してくる。奏でられる「色」は楽曲の流れに伴って変化する。時や空気の色もそうだ。それら浮かんできた色と、絵具の色は、必ずしもぴたりとは来ない。だからこそ、今度は「浮かんできた色」を表現してみたくなってくる。

音・色・匂・触・・・感覚を開放して何かを作り出そうとするときに、いつも助けてくれるのは、適度に狭い部屋の、何も無い白い壁。

2010.3.28

「準備」への2件のフィードバック

  1. 日本画でしたから、受験時代の水彩画ではこのようにパレットを作り、うっとりしていたのを思い出しました。
    大学に入ってからは岩絵の具の壜の前でうっとり…… でも、買うのはビニール袋入りなので、いまいちロマンがないのよ~~
    春の新鮮な気分は、チューブから出したての絵の具のようですね。
    新しいお仕事、きっといろいろな出会いと発見があるのでしょうね、今年度もたくさんのお話を聴けることを楽しみにしております。 色気の部分もね☆

  2. をっと、色気の部分に引っ掛かってきましたね?是非そのようなお話ができるようになりたいものですが。
    私の場合、受験時代は風情の無い紙パレット、油絵具のネロネロとした感触にしっくり行かず、
    大学に入ったばかりの頃は殆んど黒(版画)でしたから、
    こんなふうに絵具を並べることはあまりなかったなぁ。
    画材屋さんで見る、ずらっと並んだ硝子瓶に入った岩絵具ってなんだかいいよね。

    今日は今年度初の学校へ。健診に行ってきました。
    暴風で電車は遅れるし。。。凄い風でしたね~

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