金色に輝くベルとランプ

ゴ-ルデン野澤の宝物。イタリアから連れてきたベルとランプ。友人宅にお邪魔している間、このランプを見つけ火を灯して楽しんでいたら、帰る時に友人が譲ってくれた古いランプ。ずっとイタリアで息づいてきたものを日本に持ってきちゃっていいのかなと、大切に使ってきた人たちにもちょっと申しわけ無いような気にもなったけれど。有難く頂戴し、金属磨きを使ってぴっかぴかに磨いてしまった。アンティ-クなものはあんまり磨くと趣がなくなるから良くないらしい。ベルはお店で見つけたもの。形も気に入ったけど、ちょっと深めな音も気に入った。  

10.jpgさて、このランプに入れるオイルは、テロ警戒の中持ってこられるか危うかったので、帰ってから探すことに。そしたら「レインボ-オイル」なるものを発見。全12色のランプオイル。

レインボ-カラ-、色あつめ好きの私は早速注文してしまった。早く届かないかな。夜、部屋を暗くして、このランプを灯してじっと眺めるのだ~!

 

 2006.9.27

 

イタリア旅行記

toscana1.jpg夏休み10日間ほどイタリアへ行ってきました。夏のイタリアはみんなバカンスに出かけてしまっているので殆んどのお店、レストランはお休み。友人宅ですっかりお世話になり、近所の陽気なイタリア人の方たちや、ラッパや車のクラクションのまねをするオウムとも出会え、とても楽しい旅行でした。

今回はトスカ-ナ地方を中心にまわりました。はじめはアドリア海を渡るというプランでしたが、ちょっと笑えるハプニングがあったりして、結局、友達の住まいのあるボロ-ニャを基点にあちこちまわる事にしました。ボロ-ニャは何処へ行くにも結構便利な街です。

まず、ボロ-ニャからユ-ロスタ-でフィレンツェまで行き、そこから1時間半ほどバスに乗ってシエナへ。フィレンツェもシエナも人の多さは渋谷なみ。だけどさすが、シエナの建物の色は、「シエナ色」でした。ここでバ-ントシェンナとロ-シェンナの顔料をお買い物。思ったより本場の顔料は暗めなのか~と思ったら、サングラスをかけたままでした。絵具は日本でも手に入るけれどせっかくなので記念に購入。もちろん、トスカ-ナの紙もGET!

宿へは更にバスに乗って40分ほどの郊外。バスの運転はアグレッシブで、30キロ制限の細い田舎道を90キロ近くで飛ばしてくれました。・・・緊張。

太陽の強い光、明るい土の色、そしてトスカ-ナは何といっても緑の色が違います。日本では目にしない背の低い黄緑色。こんな黄緑の絵具はどうやって使うんだろう?と、なかなか減らなかった色もこういうところで使うんだな。下はシエナ郊外のホテルの窓から見た景色。のんびりとしたところで、明け方ニワトリの鳴き声で目が覚めました。朝食前に近くを散歩。葡萄や木苺などがたわわでした。いつのまにか散歩どころか、つまみ食いに夢中。siena.jpg

このあと、シエナから足を伸ばしてヴォルテ-ラというちょっと小さな街まで行くことに。途中1日3本しかないバスを待たねばならず、4時間ほどコッレ・ディ・ヴァル・デ・エルサという小さいな町を散策。「あんたの住んでるところより食べ物だって美味しいし、綺麗な町なのよ!」とすれ違いざまに言い放つおばさん。最近出来たばかりのガラスのエレベ-タ-に乗って展望台に上ると、思わず「わ-!外国みたい!!」って。・・外国だよ。ここエルサは別名クリスタルの街なんだそうです。時間つぶしに寄った町は、思いのほか素敵なところでした。さて、やっとバスに乗り込んで1時間近く。標高555mの高台にある中世の面影を残す、石(アラバスタ-)の街ヴォルテ-ラへ。延々と続く不思議な色の大地、これまた唸るほどの絶景。唸った。高台にあるのでかなり涼しく、風も強め。これもトスカ-ナなのか・・・。広がる大地があまりに凄くて、これは絵には描けません。。。建物の一つにちょっと不思議な入り口を見つけ、地元らしき人に聞いてみると、そこを通り抜けた空き地で、週1くらいのペ-スでトラック数十台がやってきて、バザ-が開かれるとのこと。行ってみると丁度バザ-、やってました。お昼のお弁当用にトマトとオレンジを買い、豚の丸焼き(?)ポルケッタのサンドイッチを作ってもらいました。これ、フィレンツェの切符売り場で食べました。東京駅でこんなことしたことないな~。  venezia.jpg 

トスカ-ナから帰って、ボロ-ニャでゆっくりし、今度は日帰りでベネチアへ。ベネチアも観光客でいっぱいだったけれど、一歩路地裏に入ると、しんと静かな空間が広がるから不思議。

日本の海は何度も見ているけれど、初めて見た外国の海。海ってこんな緑色もあったのか~。塩の匂いも全然しない。ベネチアは熱海みたいなもんだし夏場は臭いと聞いていたけれど。いや、この海の色をみることが出来ただけでもヨカッタ。

そしてそして、旅行の締めくくりは、ボロ-ニャ郊外の城、ドッツァへ。ここはワインの城。ワインに囲まれ幸せいっぱいでした!

2006/9/6

 

 

研修

美術工芸科研修に参加、今年は長野の装飾学校へ。ステンドグラス、木工,金属の中から選べたので、鍛金をやってみた。鍛金といえば、銀の延べ棒からスプ-ンを作ったことがあったけれど、今回は鉄。銀の場合は高温にしてすぐ鈍して叩くが、鉄は熱いうちに打つ。コ-クスで高温になった炉に鉄を入ながらの作業は汗みどろ、使い慣れない筋肉を使うのでへたばったが、徐々にカタチになってくると楽しくて没頭してしまう。

夕飯はバ-ベキュ-で、目の前に沢山お酒を並べられては自制はきかない。明日もありますよって忠告されたけど、飲んでしまった。そして、勝手に持参した寝袋で寝たせいか安眠できず(酔っ払って寝袋で寝ると閉所恐怖症か?ってくらい苦しかった)、翌日は案の定二日酔いで、朝食もとれないまま工房へ。出てくる汗は冷や汗だったけれど、火の前に立って金91.jpg槌を振り下ろしていると、酔いも覚めてくる。なんだか不思議。二日酔いになりながら初めての鉄で作ったのは恥ずかしながらこんなもの。時間が余ったのでお皿に足をつけたら鼎のようなものになったけれど、満足、満足。蜜蝋を塗って仕上げ。錆止めには絹を使うという伝統的な方法もあるらしい。あたためた鉄にシルクの布を使って拭くと、繊維が燃えて蛋白質が作用し黒く色がつく。昔の人はよく考えたものだな。そうだ、塗るといえば漆塗りをしたとき。「乾かす」といえば湿気を与えないことをイメ-ジするけれど、漆はじゅうぶんに湿気を与えないと乾かない。風土と密着しているんだなあ。

筋肉痛も漆かぶれも、何日か経ってあとででるけど、工芸って面白い。

2006/8/12

 

テヴェレ川

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先日、台北のスケッチを載せたところ、風景をもっと見たいとコメントいただきまして、真に受けてまた載せちゃいました。これは2002年のお正月、ロ-マのテヴェレ川、サンタンジェロ城に架けられた橋です。このときの旅行は、着いたその日から通貨がリラからユ-ロにちょうど変わったときで、銀行はストライキ起こすし、お店でユ-ロ紙幣を渡せば「ユ-ロが来ちまった!」って大声で喚くし、面白かったな。来月久々のイタリア、今度は夏の景色が見られるかな。

ところで、私は「すり」の仕事をいただき、その真最中。その昔、大学出たての頃アルバイトをしていたのですが、どんな仕事?と聞かれた時「すり」って答えるとるとみんな妙な顔をしていたっけ。稼げるの?と聞かれれば、「日によってまちまち」。ふふん、窃盗団の「掏り」じゃないよ~。 「摺り」。

2006/7/21

生きる根っこ

どうしたら作品のカタさを取り払えるか、どうしたらもっと豊かな空間にできるだろう。当然これは自分自身と直結している問題でもある。そう、 作品が先にあるのではない。「どう描くか」より「どう生きるか」がまず先にあるのだと思う。根っこがしっかりしていないとふわふわ上っ面なものとなってしまう。根っこ。植物にはみんなしっかり根っこがある。数年前のことだが、94歳を過ぎた祖母が思うように動けなくなって、亡くなるちょっと前、歳をとって生きるその心境はどんなものかを訊いたことがあった。

1、萎れた花   2、虚ろになった木   3、枯れた草

祖母の答えは2番目だった。答えを聞いて改めて、その一生の篤さを感じた。

私のこの4,5年は、不安定に身を置き、宙吊りの感情で増幅する心の動揺をもってすれば自ら豊になり、いい作品が創り出せるんだと合点していた。確かに、どんなものでもエネルギ-がなければ創りだすことは出来ないけれど、生きることの根っこってなんだろう。揺れながらでも、しっかりした根っこをもった生き方。私はちゃんと地に足をつけて生きているんだろうか?疑問だな。そろそろ40歳を前にひとりごと。    

2006/7/13

 

ハイビスカス

hibiscus.jpg去年は真赤なハイビスカスを描きましたが今回はピンク色です。ハイビスカスもいろいろな色がありますが、やはり鮮やかな色を選んでしまいます。大きく伸びやかな花なので、いつもより少し大きめの紙に描きました。この鮮やかな花を見ると夏だな~と、うきうきしてきます。湿度の高いのはちょっと疲れるけれど、夏は私の大好きな季節。去年はちょうど今頃ぎっくり腰になってしまいましたが、今年は冷房にも気をつけているので大丈夫。でもこのごろは、友人との会話が「腰痛くない?」とか「膝にこない?」とかだんだん年寄りな会話になってしまって、あああああ。大好きな季節だけれど、トシをとってしまう月でもあるのでちょっとフクザツ~。

学期末の成績つけの合間、気分転換のスケッチ。というか、ちょっと逃避。数字に慣れてないし、表の行や列を間違えないように記入しなくちゃならないし、この手の作業は慣れていないから本当にタイヘン。肩が痛い。目も痛い。胃も痛い。エクセルを使うと便利だけど、扱いなれていないと小数点が思うように出てこないから、けっきょく電卓片手にコツコツと。あ~終わらない。

2006/7/6

 

 

台北

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先月の末に台北へ行ってきました。成田から3時間足らず、あっという間です。外国へ行くとその国の匂いを感じるものですが、台湾は鹿児島の祖母の家の押し入れの匂いに似ていました(失礼)。私にとっては何となく落ち着く懐かしい匂い。着いたのは夜、昼間は35度近くあったようで蒸し暑く、風はなまあたたかくワサワサとしていました。台湾の風や雨は台風が来る前の雨風に似ていると思ったけれど、台風の生まれる地だからそうなんだと改めて実感しました。このスケッチは翌朝出掛けた龍山寺周辺です。夜市の赤い垂れ幕が印象的でした。街では犬をよく見かけ、ゲ-ジにいっぱい詰め込まれた犬達もいたけれど、あれはなんだったんだろう・・・。食用か?台北一長い歴史をもつ龍山寺は参拝客と供え物の色とりどりの果物であふれ返り、お経を合唱する声には並々ならぬエネルギ-を感じました。

2006/6/6 

 

 

カルミア

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水仙、ヒメウツギ、芍薬、と、白い花が続いていたのでピンクの花を描きました。 カルミア、別名アメリカシャクナゲです。シャクヤク、シャクナゲ、なんか似ている。。。

 これは前回の芍薬と同じ日に描いたのだけど、絵を描くモ-ドに入ると何故か文字が書けなくなります。コトバが出て来ない。不思議。絵を描くこと(特に抽象的なもの)と、それを文章化していく作業は頭をクリアにするためにも欠かせないものだと思ってやっているけれど、明らかに脳の違う部分を使っている感じ。コトバって難しいなぁ。コトバには意味があるからよけいに難しい。

2006/5/24

シャクヤク

shakuyaku.jpg立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花、の、シャクヤクです。透けるように薄い花弁が重なって、艶やかでありながらしっとりと落ち着いた風情の花。今回はハ-ネミュ-レにシュミンケの絵の具、ドイツでまとめてみました。ハ-ネミュ-レは銅版画用の紙としては定番ですが水彩紙もなかなかのもので、独特の吸い込み、にじみが出来る面白い紙です。

先日、大学のスケッチ旅行で箱根へ。登山鉄道、ケ-ブルカ-、ロ-プウェ-、(途中黒たまごをGET)、海賊船?を乗り継いで箱根湯本から3時間かけて集合場所の元箱根へ到着。これが箱根の正しいまわり方だそうで(ロ-プウェ-に同乗したおばさん談)。この時季新緑が美しく、鶯は森の妖精のごとく良い声で鳴いていました。豊かな緑と鳥の歌には心が洗われます。樹木の匂い、ちょっとひんやりとした湿り気のある空気、心地よい風。そんな気持ちのよい安らぐような空気を描けたらなぁ。翌朝は雨でしたが、出かける前に箱根神社にお参りをして、朝の新鮮な緑も満喫しました。

2006/5/21

 

 

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